視覚障碍者向け信号機、  中島正美

私達にとって信号機は日常生活の中で、切り離せないものです。
以前から音響信号はありましたが最近では、音響等感応用タッチ式スイッチや高度化ピックスといった、視覚障碍者に開発された信号機が全国で普及しています。
現在では、音響信号、タッチ式スイッチ、高度化ピックス、この3機種が主流といってもいいでしょう。
以下、高度化ピックスとタッチ式スイッチ信号機が全国で、どれだけ普及しているのか、調査結果を報告したいと思います。
令和2年度終了時点での、高度化ピックスの設置数は、以下のとおりです。
宮城県100交差点、埼玉県1交差点、千葉県1交差点、静岡県32交差点、福岡県4交差点。
次に、令和3年度中での全国の高度化ピックス、整備予定数は以下のとおりです。
東京都15交差点、神奈川県23交差点、埼玉県1交差点、長野店6交差点、宮城県20交差点、静岡県10交差点、愛知県20交差点程度、三重県30交差点程度、京都府20交差点、大阪府18交差点、兵庫県11交差点、広島県1交差点、山口県4 交差点程度、香川県2交差点、愛媛県6交差点程度、高知県1交差点、福岡県9交差点程度、以上です。
次に、タッチ式スイッチ信号機の設置数。
宮城県30機、東京都725機、山口県90機。
令和3年度設置済みの県として、東京都、宮城県、山口県以外に以下の県があります。
沖縄県1交差点、鳥取県1交差点、福岡県2交差点、愛知県3交差点から5交差点、徳島県でも1交差点に設置する予定でしたが、工事の遅れで、今年の6月から7月ごろになるとのことです。
次に、高度化ピックスと音響等感応用タッチ式スイッチの違いを簡単に、説明すると、高度化ピックスは、信ゴーというアプリをスマホに取り込むことで、信号機の色が青なのか、あかなのかをスマホのおんせいきのうをりようして確認するものです。
それに対して、タッチ式スイッチ信号機は、押しボタン信号機をイメージしていただければわかりやすいと思いますが、押しボタンのボックスに、手を近づけるとセンサーで信号機の色を、ボックスの中に内蔵されているスピーカーから音声で教えてくれ る信号機です。
では、どの様に音声で教えてくれるのか?、

@、青になりました。左右を確認してわたって下さい。
A、まもなく信号機が赤に変わります。
B、信号機が赤に変わりました。

この様なサイクルで教えてくれますが、実は、タッチ式スイッチ、信号機には音声を変換する機能も付いているだけではなく、a,b,c,dタイプがあり、bタイプ以外は、視 覚障碍者に配慮された信号機です。
この、信号機のメリットとは何か?、

@、スマホを操作する必要が無いこと、
A、周りの、住民の苦情が大幅に軽減されること、
B、夜から朝にかけて音響信号を止められている交差点でも利用が可能なこと、
C、視覚障碍者が利用するときだけ、音声が流れること、
D、高度化ピックスと比べて、コストが格段に安いこと、ちなみに、高度化ピックスは、設置場所にもよりますが、去年の調査では約、120万円から140万円、それに対しタッチ式スイッチは約、75万円から95万円程度です。以上です。
ここに至るまでの経緯は、各協会の会長、各県警、警視庁、そして、信号機を運営する企業の協力を頂いてこその調査結果だと私は思っています。
ここで、個人的な意見を言わせて頂ければ、たとえ視覚障碍者にとって便利な信号機が出来たとしても、その横断歩道にエスコートゾーンが無ければ、不十分だと思っています。
安全に近づけるためには、信号機とエスコートゾーンは、二つ、セットでなければいけないと思います。
それでは、高知県視覚障碍者協会の皆様、この資料がいつか、どこかでお役に立てれば幸いです。
健康管理には、気を付けてお過ごしください。
最後まで、お付き合いしていただきありがとうございました。
    
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